女性ロックアーティストの歴史2(80年代)

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今回は80年代に関しての記事です。

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①パンク/ニューウェイブと女性アーティスト

やがて、70年代も後半になると、アメリカ、イギリスでパンク/ニューウェイブ・ムーブメントが発生します。

まず、アメリカではニューユークのCBGBというライブハウスに出演していたアーティストにより、そのムーブメントはもたらされたわけですが、その中からロック界の女流詩人と言われたパティ・スミスやデボラ・ハリーを中心とするブロンディを輩出しました。

また、イギリスもアメリカから飛び火してパンク・ムーヴメントが発生しましたが、そのあとのニューウェイブ・シーンにおきまして、クリッシー・ハインド率いるプリデンダーズがデビューしました。

パンクやニューウェイブムーブメントは既存のロック界に対するアンチテーゼの意味もあります。そのため、既存のロックと比べ、女性アーティストが活躍できる土壌がありました。

デヴィッド・ボウイがプロディースしたチェリー・バニラ、当時クラッシュのミック・ジョーンズと恋仲であったエレン・フォーリー、ニューウェイブ系
のレーベルであるスティッフ・レコードからレイチェル・スイートやリーナ・ラヴィッチ、メジャーからは、「ロンドンの聖子ちゃん」と呼ばれたクレア・グローガン擁するオルタード・イメージなど、多数のアーティストがデビューしました。

しかし、玉石混合という面も否定はできません。代表的なアーティストでありますパティ・スミスやデボラ・ハリーやクリッシー・ハインドは音楽的に
自立した存在でありましたが、それ以外は、男性アーティストやプロディーサーのサポートにより成り立っていまして、自立した存在とは言えず、また短期間で消えていきました。

そうはいっても、このムーブメントが、女性にたいしてかなり門戸を広げたことは間違いありません。

②ゴシックロックの台頭

また、イギリスではニュー・ウェイブシーンから、ゴシック・ロックが派生しました。
(ゴシック・ロックに関する説明は次の機会に詳しく説明する予定です)

その中から、スージー・スーを擁するスージー・アンド・バンシーズがデビューしました。
初期のころは、平凡なパンクバンドであったが、次第にオリジナリティのあるゴシック・サウンドを構築し、ゴスの女王として、後世のゴシック系のアーティストに影響を与えました。

また、80年代も終盤になると、ゴシック・ロックバンドのミッションのメンバーのプロディースによる、ジュリアンヌ・リーガン擁するオール・アバウト・イブがデビューし、それ以降の女性ヴォーカル・ゴシック・メタルバンドやプログレ・バンドに影響を与えていくこととなります。

③華やかなアメリカのアーティスト

一方、アメリカでは80年代に入り、華やかでファッショナブル多くの女性アーティストがデビューを果たしました。
まず、マドンナがデビューし、それに続いてシンディー・ローパーもデビューしました。

ポジティブで自由で行動的な、マドンナを筆頭とする女性シンガーたちは、当時盛んに言われ始めた「フェミニズム」と相まって、女性のリーダー
という面でも注目され、一躍「女性アーティスト時代」となりました。

それに続いて、女性だけのバンドもビートルズの影響を受けたポップ・ロック・バンドのバングルスをはじめ、ゴーゴーズやバナナ・ラマなどが活躍しました。

また、そのような動きの中で、ポップ・ロックでなく、ファントム・ブルーやヴィクセンなどの女性ハード・ロック・バンドも出現に、野郎だけの世界であるHR/HMシーンに色を添えました。

当時、流行していたMTVにより、音楽そのものだけでなく、ヴジュアルやファッションも重視され、ファッション・リーダーとしても注目されるように
なりました。

80年代のロック・シーンは女性の時代とも言われています。

確かに、女性ヴォーカリストの歌唱力やルックスは今のゴシック・シンフォニック・メタル畑のほうが上かもしれません。
しかし、女性アーティストが主導的にシーンを牽引し、また華やかであった点については、80年代は特筆するべき時代であったと言えましょう。

次の記事に続く


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