スージー・アンド・ザ・バンシーズ おすすめアルバム

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前回に続いてスージー・アンド・ザ・バンシーズの紹介です。
今回は主にディスコグラフィー、おすすめアルバム、後世への影響などについて紹介します。

①ディスコグラフィー

1)オリジナル・アルバム

1978年 香港庭園 The Scream
1979年 ジョイン・ハンズ Join Hands
1980年 カレイドスコープ Kaleidoscope
1981年 呪々 Juju
1982年 キス・イン・ザ・ドリームハウス A Kiss in the Dreamhouse
1984年 ハイエナ Hyaena
1986年 ティンダーボックス Tinderbox
1987年 スルー・ザ・ルッキング・グラス Through the Looking Glass – カバー・アルバム
1988年 ピープ・ショー Peepshow
1991年 スーパースティッション Superstition
1995年 恍惚?ラプチュアー Rapture

2)ライブ・アルバム

1983年 ノクターン Nocturne – 2枚組ライブ・アルバム
2002年 The Seven Year Itch – 再結成時のライブ・アルバム
2009年 At The BBC

②おすすめアルバム

一般的に評価の高いアルバムは、初期の代表作である「カレイドスコープ」、中期の始まりで、独自のゴスサウンドを確立したとされ、またバンドの個性が最も強烈出ている「呪々」、また中期の集大成的なアルバムで演奏力も高いとされる「ティンダーボックス」の3作です。

確かに、「カレイドスコープ」や「ティンダーボックス」はスージー・アンド・ザ・バンシーズをまだ聴いたことのない人とって、まず初めに聴くべきアルバムでしょう。

呪々」はどうでしょうか?コアなファンにとっては「呪々」こそが最高傑作だという声も多く、ゴシックロックを代表する名作の一つだと思います。
しかし、いきなり聴くには個性や刺激が強すぎるため、初心者にはあまりお勧めできません。
キス・イン・ザ・ドリームハウス」や「ハイエナ」を聴いたあとで聴くと、その魅力に
とりつかれるでしょう。

私の個人的な考えとしまして、初心者にはむしろ後期の「スルー・ザ・ルッキング・グラス」、「ピープ・ショー」をおすすめします。

スージー・アンド・ザ・バンシーズらしさがなくなった、エネルギーが枯渇したとも言われがちです。しかし、キーボードやホーン・セクションや弦楽器などを取り入れ、むしろ音楽的な幅が広がったと思います。時折、プログレ的なものすら感じさせます。個人的には「ティンダーボックス」より好きです。

パンクやニューウエイヴやゴシックロック以外のロックのジャンルを、主に聴いている人にとっては、後期のアルバムをおすすめします。

「カレイドスコープ」に関する感想はスージー・アンド・ザ・バンシーズ カレイドスコープ 

③後世への影響

スージー・アンド・ザ・バンシーズは音楽性が多岐にわたり、さまざまな後続アーティストへ影響を与えました。
まず、おなじイギリスのニューウエイヴ、ゴシック・ロック、インディ・ロック、エクスぺリメンタル・ロック畑においては、ジョイ・デヴィジョン(のちのニュー・オーダー)、ザ・キュアー、PJハーヴェイなどに、影響を与えました。

また、女性ヴォーカルのゴシック・ロックということで、ヨーロッパのゴシックメタルやエヴァネッセンスに対しても、直接的ではないでしょうが、影響を与えています。

④最後に

このバンドに関して思ったのは、ニューウェイブ系のバンドとしては長く活動してな、と思いました。1976年に結成され、1996年に解散。足かけ20年です。よくもったなと思います。

また、バンシーズは、実質的には、スージー、バッジー、そしてスティーヴ・セヴェリンのバンドです。そう、女一人、男二人の魔のメンバー構成です。女一人、男二人の人間関係はやっかいです。

女一人、男二人の魔のメンバー構成の危うさに関してはこの記事を参考に

ましては、スージーとバッジーは恋仲となりやがて結婚します。ひとり残されたスティーヴ・セヴェリンはどのような気持ちだったのでしょか?もし私が彼の立場なら脱退していたと思います。それによく耐えて、バンドを存続させた彼はまさしく大人だと思います。

バンシーズのアルバムを一通り聴いてみて、高い音楽性を持ち、80年代だというのに、古さを全く感じさせません。

バンシーズの場合、同じニューウェイブ系のブロンディやプリテンダーズとは異なり、「聴く人を選ぶ」所があります。私も正直言って、中期のゴシックサウンドにはのめりこめない部分もあります。

しかし、高い音楽性を持ち、後世への多大な影響を残した、偉大な女性ヴォーカルバンドの一つであることは、認めます。

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