ハート「ブリゲイド」

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ハートの名盤紹介シリーズとして、今回はまさにハートの最高傑作といえる「ブリゲイド」について紹介します。

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①基本情報

1)タイトル BRIGADE(ブリゲイド)
2)プロデューサー リッチー・ズィトー
3)リリース年   1990年
4)セールス順位  全米3位

②曲目

1)ワイルド・チャイルド
2)愛していたい
3)シークレット
4)いつわりのストレンジャー
5)恋に落ちる
6)ザ・ナイト
7)おもかげ切なく
8)アンダー・ザ・スカイ
9)クルーエル・ナイト
10)ストランディッド
11)コール・オブ・ザ・ワイルド
12)愛を注いで
13)アイ・ラブ・ユー

③アルバム全体的な事

これは大変完成度の高いアルバムです。私が「ハートの最高傑作は?」と聞かれたとき、間違いなくこのアルバムを推します。
本作は彼女たちの最高傑作であるばかりでなく、80年代メロディアス・ロックの最後を飾るのにふさわしい名盤ともいえます。

ハードロック、バラード、ポップロック、さまざまなタイプの曲があります。
しかし散漫な印象がなく、ヘビーさとポップさのバランスが見事にとれ、アルバムとしてコンパクトにまとまっています。
当然、捨て曲がまったくなく佳曲ぞろいでです。13曲もあるのに捨て曲がないアルバムなどめったにないでしょう。(このアルバムのために25曲用意したということです)

また、前2作と比べるとハードロック色が強いのも特色です。
ハードロック・ファンがはじめてハートのアルバムを聴く場合に特にお勧めです。
シンセサイザーも使用されているが隠し味程度でギターが前面に出ています。
デニー・カーマッシのドラムの非常にタイトで力強い、さすがボンゾ亡きあとの後任者の候補に挙がっただけのことはあります。

やはり、デビューして15年、さすが円熟味も感じられます。演奏も安定し、シンセサイザーを隠し味に使ったギターソロの出し方などは、新人バンドにはマネの出来ないところです。

ちなみにデニー・カーマッシがサミー・ヘイガーとぺンをとっている曲が2曲ある。彼がハートの中で優遇されていたことが想像されます。

また、プロデュースも見事で、音質も大変よく、ハートがこのアルバム作成にかける意気込みが伝わってくます。

このアルバムは全米3位を記録し、3作連続の全米TOP3以内という偉業を成し遂げました。

このように完成度の高いアルバムでありますが、気になる点がないわけではありません。
それは次の2点です
1)ややオーバープロデュース気味と思えます。
2)サミー・ヘイガーが作曲に参加している曲もあわせて自作の曲が5曲しかなく、しかもメンバー全員の共作の曲が一番弱いことです。

④曲紹介

1)ワイルド・チャイルド
アルバムの冒頭にふさわしいアップテンポのハードロックナンバー。今までのハードロックナンバーとは趣が異なり、やや暗さを感じさせます。
シンプルですが、なにか洗練されています。ギターのエフェクトの使い方もうまく、アンのヴォーカルもパワフル。円熟を感じさせ、さすが15年選手ですね。

2)愛していたい
マッドランジ作のミディアム・ポップ・バラード。なかなかいい曲で、この曲が好きだという人も多いです。

曲やアンのヴォーカルのさることながら、バックコーラスもよく、さびのコーラスとアンのボーカルの掛け合いは見事です。

チャートでは全米2位まで上昇しました。ちなみに当時の1位はマドンナの曲です。
まさに、アンはマドンナとヴォーカルの女王の地位をめぐって覇権を争っていたといえます。

ちなみに、この曲のアコースティック・ヴァージョン(「ザ・ロード・ホーム」に収録)がトヨタの「RAV 4」のCMに使われました。

また、歌詞が意味深な曲として、イギリスで放送禁止となったいわくつきの曲でもあります。

3)シークレット
これは、「アローン」や「ジーズドリーム」にも勝るとも劣らない名バラードです。
ファンの間ではなぜかベスト盤に入らない名曲として有名です。
この曲を聴きたいがために、このアルバムを買っても決して損はしません。
メロディが本当に素敵でアンが切々と歌っています。
またさびのナンシーとのコーラスハーモニーも見事です。
中低音部のアンと高音部のナンシーとのボーカル・ハーモニーはやはり姉妹でないと出せない味ですね。

4)いつわりのストレンジャー
ホーンセクションをフィーチャーしたハードロックナンバー。
アンのアグレッシブなヴォーカルもなかなか気合が入っています。
やはりこの人、なにを歌わせてもかっこいい。
コンサート向けの曲なので、アンが挑発的に歌い、観客がノリノリになっている姿が想像されます。

5)恋に落ちる
ハートが得意とするドラマチック・バラード。盛り上りかたに荘厳さすら感じさせます。
2NDシングルとしてカットされ全米23位となりました。ダイアン・ウォーレン作。

6)ザ・ナイト
アコーステックギターのイントロから始まるハードロックナンバー。
このアルバム中では最もハードロックしています。アンの力強いヴォーカルもとより、
ギターワークもソリッドで、デニー・カーマッシのドラムもタイトです。
ウイルソン姉妹とデニー・カーマッシとサミー・ヘイガーとの共作。

7)おもかげ切なく
いきなりコーラスではじまる曲。コーラスが美しく、ハードな中にも洗練されたもの
があります。
デニー・カーマッシとサミー・ヘイガーが作曲しています。

8)アンダー・ザ・スカイ
アコースティック・ギターをフィーチャーしたバラードナンバー。
本当に美しい曲で、心が洗われる。「空の下で」とのタイトルどおり、湿り気がなく健康的で心が癒されます。
自然の美しい野外でゆったりきくのに向いている曲。
この曲はウイルソン姉妹のペンによるもので、やっぱりウイルソン姉妹ってきれいな曲が書けるのだなと改めて感心します。
やはりハートファンとしては、たとえ売れ筋でなくても、ウイルソン姉妹のペンによる曲をメインにやってほしいと願います。

9)クルーエル・ナイト
ダイアン・ウォーレンの作曲。
キーボードをフィーチャーしたキャッチーなポップバラードです。

10)ストランディッド
ナンシーがリードヴォーカルをとるバラード。ドリーミーな雰囲気な曲で、ナンシーのヴォーカルもアンとは違った魅力があります。
3RDシングルとしてカットされ、全米13位を記録しました。

11)コール・オブ・ザ・ワイルド
メンバー全員の共作によるハードロックナンバー。この曲が当アルバムの中で一番イマイチの曲だというのは少し寂しいですね。

12)愛を注いで
その時代にあったミディアムテンポのポップバラード。なにか哀愁がただようところが明るいだけのアーティストとは一味違います。

13)アイ・ラブ・ユー
タイトルどおりアルバム最後を飾るにふさわしいバラード。ウイルソン姉妹のペンによる曲。メロディの優しさとアンのハートウォーミングな歌い方が印象的です。


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