フローレンス・アンド・ザ・マシーン

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今回は、今や現代ブリティッシュ・ロックを代表する女性アーティストであり、また音楽界のみならず、ファッション界でも注目を浴びるフローレンス・ウェルチを中心とするフローレンス・アンド・ザ・マシーンを紹介します

①はじめに

2009年のデビューで彼女達のことを知りまして、フローレンスがなかなかの美人だったので気になりました。

そこでPVを見ると、わざと顔をぐちゃぐちゃにしているパフォーマンスもあり、美人なのにそれを売りものにしていないことに対して好感を持ちました。

ケイトブッシュ、スージー・スー、ジュリアンヌ・リーガン、ビョークなどの系譜の
ブリティッシュ・ロックの女性アーティストがデビューしてうれしく思いました。

しかし、英米ではいきなりチャートに入るほどの人気と知名度であるが、日本では人気、知名度とも今一つです。

そのようなこともあり、今回紹介しようと思いました。

②バイオグラフィー

2007年にフローレンス・ウェルチを中心にフローレンス・アンド・ザ・マシーンが結成され、活動を開始しました。

2009年7月6日に発売されたデビュー・アルバム「ラングス」を発表。全英アルバムチャートで5週連続2位を記録した後で、2010年1月17日に首位を獲得しました。

アルバムは、ブリット・アワードのマスターカード・最優秀ブリティッシュ・アルバム賞を受賞しました。2010年にMTV Video Music Awards、ノーベル平和賞コンサートに出演し、また第53回グラミー賞で新人賞にノミネートされるという快挙を成し遂げました。

2011年に発表したセカンド・アルバム「セレモニアス」を発表しました。
全英で1位を獲得し、全米でも6位を獲得するなど、世界的に注目され始めました。

日本でも注目されるようになり、2012年2月1日に赤坂ブリッツにて一夜限りの来日コンサートを行いました。

2015年発表のサード・アルバム「ハウ・ビッグ!ハウ・ブルー!ハウ・ビューティフル」において初の全米1位を獲得し、世界的な人気を不動のものにしました。

2018年にフォース・アルバム「ハイ・アズ・ホープ」をリリースし現在に至っています。

③ディスコグラフィーとおすすめアルバム

2009年 ラングス
2011年 セレモニアス
2015年 ハウ・ビッグ!ハウ・ブルー!ハウ・ビューティフル
2018年 ハイ・アズ・ホープ

上記のように今まで4枚アルバムを出しいますが、フローレンス・アンド・ザ・マシーンに関していえばどのアルバムが最高傑作で、どのアルバムがいまいちかは特定できません。

彼女らのアルバム共通の音楽性は、たブリティッシュ・インディ・ロックやブリット・ポップをベースにし、さらに、フォーク、ゴスペル、ゴシック・ミュージック、クラッシックなどを
かけ合わせた、独自の世界観が表現されたものです。

しかし、アルバムごとにアプローチが異なるのもこのアーティストの特徴です。
具体的には、「ラングス」、「セレモニアス」は上記の要素を重視した、まさに独特の世界観を表現した作品で、私はオリジナリティがあって好きです。どちらかというとプログレが好きな人に薦めたいと思います。特に「セレモニアス」は独特の重厚感があって好きです。

ハウ・ビッグ!ハウ・ブルー!ハウ・ビューティフル」は普遍的なUKロックよりになってきました。聴いた当時は、「なにか普遍的なロックになってしまった。けっして悪い作品ではないが、フローレンス・アンド・ザ・マシーンらしさがなくなってしまったような気がする」とがっかりした記憶があります。
しかし、普遍的なUKロックが好きな人にはおすすめできます。

最新作の「ハイ・アズ・ホープ」はピアノの引き語りが多く、内省的でダークな感じがします。リリース前に、フローレンスが自身の摂食障害やツアー中のプレシャーやそれによりアルコール中毒になったこと、祖母が自殺したことなどをカミングアウトしています。
そのような苦しみや心の傷が反映されていると思います。

したがって、ゴシック・ミュージックやクラッシックが好きな人にはおすすめできます。

④なぜ日本での人気や評価がいま一つなのか

最後に、これだけの全世界的に人気や認知度があるにも拘わらず、なぜ日本での人気や評価がいま一つなのかを、私が思ったことを書いてみたいと思います。

1)音楽性が日本人にとって理解しつらい、日本人向けの音楽ではない

日本人はしゃっかりき好みということもあり、ジャンルとして位置付けしやすい音楽を好む傾向があると思います。
例えば、ヘビーメタルならヘビーメタルらしい音楽、プログレならプログレらしい音楽を好むようなところがあります。

逆にいろいろなジャンルを包括したユニークな音楽性で、どこのジャンルに位置付けいいかわからないようなアーティティストは「つかみどころがない」として、敬遠される傾向にあります。

2)デビューした時期が、日本国内のロックアーティストのレベルが上がり、洋楽のありがたさが薄れだした時期である

2010年に入り、日本国内のロックアーティストのレベルが上がり、ロックファンも洋楽から国内アーティストに目を向け始めた時期で、洋楽の新人アーティストへの注目度が下がってきたような気がします。

このことについては、後日、詳しくとりあげてみたいと思います。

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