今回は、トリスタニアのディスコグラフィーについて紹介します。
①ディスコグラフィーとおすすめアルバム
1998年 ウイドウズ・ウイード
1999年 ビヨンド・ザ・イーヴル
2001年 ワールド・オブ・グラス
2005年 アッシュ
2007年 イルミネイション
2010年 ルビコン
2013年 ダーケスト・ホワイト
トリスタニアのアルバムは、アルバムごとに音楽性や方針が微妙に変わっていることが多いので、一番の傑作はどれで、また買ってはいけない駄作はどれ、と特定するのが難しいと思います。
私が聴いた印象では、ウイドウズ・ウイードは未聴ですが、ビヨンド・ザ・イーヴルは王道のやや女性ヴォーカルが少ない、男女ゴシックでワールド・オブ・グラスは女性ヴォーカルの比率を増し、重厚さや荘厳さに磨きをかけたアルバムです。
次のアッシュでは方針がガラリと変わり、ゴシック独特の重厚さや荘厳さがうすれ、モダンな質感がましたので、一般的には問題作、駄作といわれていますが、私個人的にはそれほど悪いアルバムとは思いません。
次のイルミネイションではゴシック独特の質感が戻ってましたが、あまり印象に残らないアルバムという感じですね。
女性ヴォーカリストのメンバーチェンジ後のルビコンはかなり、王道ロックぽくなり、ゴシック独特の暗さや重さがなく、ゴシックメタルといっていいのかわからない感じです。やはり、ヴォーカルはヴィベケでないとだめだなと思いました。マリアンジュラも決して悪いヴォーカリストではありませんがゴシックに似つかわしくない明るい雰囲気、なんだかなあって思いました。
現時点での最新作は未聴なので何とも言えません。
ここまで、記述してみて、重厚さや荘厳さのあるフィメール・ゴシックメタルに拘る人にとって見れば、やはり、ワールド・オブ・グラスが一番のおすすめです。
②トリスタニアの問題点とこれからの展望
トリスタニアはゴシックメタル黎明期から活動し、またシアター・オブ・トラジディとともに、北欧の男女ヴォーカル・ゴシックメタルを代表する存在でありますが、それに見合った人気や評価がされていないのも事実であります。
それはなぜなのか、私なりに考えてみました。
1)音楽性がアルバムごとに変わり、迷走感すらある
上記で記述した通り、王道男女ゴシックから、中途半端にアンビエント化脱ゴシックしたかと思うと、また中途半端にゴシックにもどり、今度は王道ロックの要素が多くなるという具合で、どのような方向で何がしたいのかが見えにくいことがあげられます。
2)曲が印象に残らない
これといった曲がなく、また全体的に他のフィメールゴシックと比べて、情緒感や悲壮感や曲の盛り上がりがなく、したがってアルバム全体を通しても印象に残りにくい感じです。
3)2000年代末の大規模なメンバーチェンジが影響している
2010年代に入って、活動が次第に緩くなっている気がします。やはり、大規模なメンバーチェンジが影響しているのかな?エイナーとアンダースだけではもう限界なのかな?とか考えてしまいますね。
2014年以降、新譜の発表はもとより、活動の記録すらありません解散したという話も聞かないので、フィメール・ゴシックメタルファンとしては是非とも復活して欲しいです。