フリートウッド・マック「噂」

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これから、いままでバイオグラフィー、ディスコグラフィー等を紹介したアーティストの名作アルバムについての紹介記事を、随時書いていこうと思います。
まず、トップバッターはフリートウッド・マックの「噂」です。

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①基本情報

1)タイトル Rumours(噂)
2)プロデュース  ケン・キャレイ、リチャード・ダシェット、フリートウッド・マック
3)リリース年   1977年2月4日
4)セールス順位  全米1位(31週連続)

②曲目

1)セカンド・ハンド・ニュース
2)ドリームス
3)もう帰らない
4)ドント・ストップ
5)オウン・ウェイ
6)ソングバード
7)ザ・チェイン
8)ユー・メイク・ラヴィング・ファン
9)アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ
10)オー・ダディ
11)ゴールド・ダスト・ウーマン

③アルバム全体的な事

この「噂」は、フリートウッド・マックの出世作で、このアルバムの成功により、世界的なロックバンドとなりました。
しかし、単にフリートウッド・マックの最高傑作ということだけではなく、70年代ロックを代表する名作でもあります。
また、ジャンルや年代を超えて、女性ロック・ヴォーカルを代表するアルバムともいえます。

また、このアルバムの作成当時、バンド内の夫婦や恋人同士の破局により、人間関係が最悪の時でした。
まず、ジョン・マグヴィーとクリスティン・マグビーが離婚し、またバンド加入時は恋人同士であった、スティーヴィー・ニックスとリンジー・バッキンガムは別れ、またミック・フリートウッドも妻ジェニーと離婚しました。
各メンバーがトラブルを抱えて精神的に辛い状況でした。
その苦痛から逃れる為、各メンバーが曲作りやアルバム制作に没頭しました。
そのことがかえって、作品のレベルを上げ、結果的に70年代ロックを代表する名作になったことは、運命のいたずらでしょうか?

このアルバムは、万華鏡のごとく、バライティに富んでいて、シングルカットできるような名曲、佳曲揃いで、まさにアルバム作成のお手本となます。

わたしの文章力では、これ以上の言葉がみつからないので、アルバム全体の話はこれぐらいにして、曲紹介に移りたいと思います。

④曲紹介

1)セカンド・ハンド・ニュース
リンジー作
リンジーのギターとリズムセクションが躍動的な曲。たぶんリンジーがこの状況から解放されたい気持ちを歌っているのだと思います。

2)ドリームス
スティーヴィー作、全米1位
スティーヴィーの独特な歌声が印象的なナンバー。マック唯一の全米1位。歌詞も「あなたの夢を大切にしようとしているのに、あなたはそれを売ろう
するの?」って下りから、スティーヴィーがリンジーにあてつけた歌だというのが想像できます。

3)もう帰らない
リンジー作
ギターのアルペジオとリンジーのヴォーカルの取り合わせが印象的な曲。
ギターの引き語りだけで、このような印象的な曲になるのは、やはりリンジーの作曲力のたまものだと思います。

4)ドント・ストップ
クリスティン作 全米3位
オルガンの音がイントロで、タイトなリズムセクションをバックにリンジーとクリスティンがヴォーカルを取る曲。
クリスティンがジョン・マグヴィーとの離別した時の気持ちを歌っています。
歌詞も立ち止まるな、明日を考えよう!という感じで一見前向きでありますが、クリスティンが離別の悲しみを振り切りたかったのが、本当のことでしょう。

5)オウン・ウェイ
リンジー作 全米10位
フリートウッド・マックを代表するアップ・テンポな曲。リンジーのギターソロが光っています。
歌詞をみる限りにおいて、リンジーがスティーヴィーにあてつけた曲だと思います。
また、他メンバーのバックコーラスも「勝手にせいや」と言っているみたいです。
なんとなく、当時のバンド内の人間関係の悪さが伺い知れます。

6)ソングバード
クリスティン作
クリスティンのピアノの引き語りのみの曲で、初めは隠れた名曲でしたが、次第にマックを代表する曲となりました。
ピアノの引き語りのみで、こんな心にじんわり響くような曲を作る、クリスティンの才能には脱帽です。
なお、ライブのたびにこの曲を歌わされることに関してクリスティンは嫌がっているみたいですが、私としては、クリスティンが生きている限りは、歌い続けてほしいと思います。

7)ザ・チェイン
珍しくメンバー全員での共作。マックとしては珍しいパターンの曲

8)ユー・メイク・ラヴィング・ファン
クリスティン作 全米3位
クールで浮遊感のある曲。トラブルや苦悩の最中であるバンド内において、このようなAORの手本となるような曲がつくれるクリスティンはすごいと思います。

9)アイ・ドント・ウォント・トゥ・ノウ
スティーヴィー作
このアルバムに明るい色どりを添えるユーロッパの舞踊曲の曲。スティーヴィーの曲としては異色です。

10)オー・ダディ
クリスティン作
スローテンポで少し暗めの曲。その時の自分の悲しみや苦悩をせつせつと歌っています。

11)ゴールド・ダスト・ウーマン
スティーヴィー作
この作品としては珍しく、スティーヴィーのオカルト趣味が出ています。


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