プリテンダーズ クリッシー・ハインドについて他

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続いて、ブリテンダーズの記事です。
今回の記事は主にクリッシー・ハインド個人に焦点をあて、その他後世への影響について書いていきたいと思います。

①クリッシー・ハインドという女性アーティストについて

1)ミュージシャンとして

クリッシーの音楽的なルーツは、ローリング・ストーンズやキンクスなど、60年代前半のブリティッシュ・ビート・グループです。
また、ヴォーカルだけでなく、ギターも引きこなします。(フェンダー・テレキャスターを使用)
そのため、女性版キース・リチャーズとも言われています。

また、上記のブリティッシュ・バンドだけでなく、出生国アメリカのガレージ・ロックのイギー・ポップやミッチー・ライダーなどのライブにも通っていたそうです。
そこから、シンプルでストレートなロックンロールが、ルーツとなったわけです。

プリテンダーズとしてデビューするまで、本格的にバンド活動したことがないにも関わらず、デビュー後短期間でスターダムにのし上がりました。
また、プリテンダーズの曲のほとんどをクリッシーのペンによることも、クリッシーの才能の凄さを物語っています

2)ロック界全体の女性リーダーとして

また、クリッシーは、女性ロック・アーティストの中でも、リーダーシップを発揮していました。
それを、伺い知る以下のようなエピソードがあります。
(ハートのロード・ホームのライナーのノーツからの抜粋)

多数の女性ロック・アーティストに「女性ロック・アーティストに送るアドバイス」をファックスしていました。
それは10箇条ありまして、印象に残っている事項は、
1 バンド・メンバーとは関係をもつことなかれ。なぜならば、最後は必ず泣きを見るから。
2 力んだり、金切り声を出すことなかれ。なぜならヒステリックな声を聴きたい人など、一人もいないから。

ハートのウィルソン姉妹からして、あとの項目は笑えるような内容だったそうですが、
上記1 は身に覚えがあり、痛い目にあっていることなので、共感し
ハート バイオグラフィー1を参照してください)
上記2 は今後の歌い方に影響を受けたとのことです。

3)女性として

クリッシー・ハインドは恋多き女性といえます。
まず、彼女にとってあこがれの存在でもあった、キンクスのレイ・ディビスと恋仲となり、やがて結婚し、娘まで設けましたが、一年後離婚となりました。
それから、まもなくシンプル・マインズのジム・カーと結婚し、娘を設けましたが、また離婚となりました。
1997年にはコロンビア人アーティストの Lucho Brieva と再婚しましたが、それも、2002年に別れました。
2010年ごろ、ウェールズ出身の男性シンガー、J.P.ジョーンズとも恋仲になっています。
その後どうなったのでしょうか?

また、クリッシーは剛腕、男まさりのイメージがありますが、女性らしさややさしさ、母性といったののも感じさせます。
彼女が作るバラードからそれがうかがえます。

②プリテンダーズというバンドへのこだわり

1)クリッシーのバンドへのこだわり

クリッシーはデビュー時から一貫して、プリテンダーズというバンドのメンバーであることにこだわり続けました。
女性ヴォーカリストはソロでデビューしたり、グループでやっててもすぐにソロ活動にシフトしがちでありますが、クリッシーは2010年代にはいり、ソロ活動を開始させるまで、バンド活動に拘り続けました。その点でも彼女のロックスピリットを感じさせます。

2)マーティン・チェンバースについて

マーティン・チェンバースは結成以来、唯一のオリジナル・メンバーです。一度、彼も一度離脱しましたが、結局、プリテンダーズに復帰しました。
これは、私の勝手な想像ですが、彼のコミカルで温厚そうな風貌、バンドの潤滑油になっていたんだと思います。
クリッシーと他の男性メンバーとの間にたって、ある意味バンドのまとめ役をしてたのだと思います。
ハートにおけるハワード・リースの役を、彼がやっていたのだと思います。

③プリテンダーズが後世に与えた影響

プリテンダーズとしては、音楽性として特に目新しいことをしたわけではなく、エポックメイキングなことをしたわけでもありません。
したがって、後世のアーティストに音楽性に影響を与えたことはほとんどないでしょう。

影響を与えたのは、なんといても、クリッシーの個性、キャラクター、ロック・アーティストとしての生き方でしょう。
かのスーパースター、マドンナも、クリッシーには勇気つけられたと公言しています。
また、90年代以降、アメリカを代表する女性シンガー・ソングライターのシェリル・クロウも、「生まれ変わったらクリッシー・ハインドになりたい]とまで言っています。

つまり、ジャンルや年代を問わず、全ての女性ロック・アーティストを勇気つけたことが、最大のシーンへの貢献です。

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