ルネッサンス アニー・ハズラムについて他

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前回に続いてルネッサンスの記事です。
そこで。今回の記事は主に女性ヴォーカリストであるアニー・ハズラムについて、ルネッサンスの後世に与えた影響について、またルネッサンスの関連バンドであるイリュージョンについて紹介していきます。

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①看板ヴォーカリスト、アニー・ハズラムについて

まず、アニーはその当時の女性ヴォーカリストとしては珍しく、本格的な歌唱教育を受けていたことが大きな特徴であります。
具体的には、シビル・ナイトというオペラ歌手から、本格的なオペラ歌唱を含み、歌を習っていました。
彼女の本格的なオペラ歌唱は、ここで培われました。
いまでこそ珍しくありませんが、ロック・ミュージックにオペラ歌唱を持ち込んだ、最初の女性ヴォーカリストといえます。

また、もちろん表現力や声量も素晴らしく、声域は5オクターブに及びます。
まさに、70年代にデビューした女性ロック・ヴォーカリストとしては、ハートのアン・ウィルソンと双璧をなします。

それどころか、女性ロック・ヴォーカリストとしてのカテゴリーで見た時、ジャンル、年代、国を超えて5本の指に入ると思います。
ちなみに私が思っている、5大女性ロック・ヴォーカリストは、アン・ウィルソン、アニー・ハズラム、ターヤ・トールネン(元ナイトウィッシュ)、フロール・ヤンセン(元アフター・フォーエヴァー、現ナイト・ウイッシュ)、5人目は誰にしようかと悩むとこですが、日本代表として浜田麻里をいれておきましょうか?

②ルネッサンスが後世に与えた影響

1)女性ヴォーカルのプログレシッブ・ロックへの影響

ルネッサンスはロックのなかに、トラッドフォーク、クラッシック音楽を取り込み、それに女性オペラヴォーカルがのるという、プログレッシブ・ロックの一形態を確立しました。
そのことは、現代の女性ヴォーカル・プログレである、モストリー・オータム、マジェンタ、カルタナカなどに影響をあたえ、引き継がれています。

2)フィメールゴシック、シンフォニックメタルへの影響

ナイトウィッシュウィズイン・テンプテーションエピカなどのフィメールゴシック、シンフォニックメタルを語る時、必ずルネッサンスが引き合いに出されます。
どの程度の影響かは、想像するしかありませんが、少なくともアニーのヴォーカルスタイルからは、かなり影響を受けているでしょう。(公言するしないは別として)

3)日本での認知度について

これは、私だけの考えかもしれませんが、70年代のリアルタイムではプログレ五大バンド(ピンク・プロイド、イエス、キング・クリムゾン、ELP、ジェネシス)の陰に隠れて、知る人ぞ知る存在であったと思います。
00年代にはいって、70年代リアルタイム時より、日本での認知度、人気がアップしたような気がします。
来日公演のチケットはすぐにソールド・アウトになります。わたしもチケットがとれず悔しい思いもしました。
なぜ、こんなルネッサンスの人気が上がったのか?00年代以降、フィメールゴシック、シンフォニックメタルが定着しました。そこから引き合いに出されるバンド、影響を与えたバンドとして、日本での認知度が高まったと思います。

その一方で、日本のプログレシッブ・ロックへは、かなりの影響を与えています。
例えば、日本を代表するプログレハード・バンドのノヴェラ。バンド名は名作「お伽噺」の原題である「Novella」から取ったということですし、その前身バンドであるシェラザードは名作「シェラザード夜話」から取ったことです。
また、女性ヴォーカルバンドであるページェントやミスター・シリウスもルネッサンスを意識していたことでしょう。

4)ルネッサンスはロックンロールの殿堂入りするか?

私個人の考えでは、先ほど紹介したフリートウッド・マック、ハート、ブロンディ、プリテンダーズと勝るとも劣らない功績があります。
従って、ロックンロールの殿堂入りべきだと思いますが、現実的には難しいと思います。
ロックンロールの殿堂入りの基準として、
・アメリカ出身のバンドであること
・ジャンルはニュー・ウエイブ、オルタナティブが有利で、ハードロック・ヘビーメタルやプログレは不利という傾向があると思います。

従って、イギリスのプログレバンドは圧倒的に不利です。実際に殿堂入りしたのは、ピンク・プロイド、ジェネシス、イエス、ムーディ・ブルースのみです。クリムゾンやELPはなんで入っていないの?と突っ込みたくなってきませんか?
そのような状況なので、ルネッサンスはロックンロールの殿堂入りはかなり難しいと思います。

③イリュージョンについて

1)バイオグラフィー

オリジナル・ルネッサンス解散後、キース・レルフは、旧メンバー達を集め原点に回帰した新グループを計画していました。
しかし1976年、キースは不慮の事故死(感電死)してしまいます。
1977年、残されたメンバー達はキースの遺志を継承し、イリュージョを結成しました。
同年にデビューアルバム「醒めた炎」を発表します。
1978年、2ndアルバム「幻想の翼)』を発表。
しかし当時のロック界はパンク・ニューウェーヴ・ムーブメントの最中であり、両アルバムとも商業的成功に至らず、残念ながら活動を停止してしまいます。
00年代初頭、ジム・マッカーティ主導によりジェーン・レルフ、ルイス・セナモ、ジョン・ホウケンのオリジナルメンバー4人が再集結して、アルバム「スルー・ザ・ファイヤー」を発表しました。

2)ディスコグラフィー

1977年  醒めた炎
1978年  幻想の翼
1990年  エンチェンジド・カレス 未発表音源集
2001年  スルー・ザ・ファイヤー

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