シアター・オブ・トラジディ(おすすめアルバム他)

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シアター・オブ・トラジディについて、前回は、主にバイオグラフィーを紹介しましたので、今回はディスコグラフィーなどを紹介していきます。

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①ディスコグラフィーとおすすめアルバム

1)スタジオ・アルバム

1995年 シアター・オブ・トラジディ
1996年 ヴェルヴェット・ダークネス・ゼイ・フィア
1998年 アイギス
2000年 ミュージク
2002年 アセンブリー
2006年 ストーム
2009年 フォーエヴァー・イズ・ザ・ワールド

2)ライブ・アルバム

2001年 クロシュアー
2011年 ラスト・カーテン・コール

その中で、おすすめアルバムとして、まず第一に聴いて欲しいのが、なんといっても、サードのアイギスであります。
前二作に見られるような、ゴシック・メタルのイメージであるヘビーなギターリフも男性デス・ヴォーカルもなく(男性ヴォーカルはつぶやくような歌い方)激しいメタルが苦手な人にもおすすめできます。

しかし、雰囲気が暗いので、聴き手を選ぶような所もありますが、なんども聴いているうちに、メロディのもの悲しさ、美しさ、そして、リブ・クリスティーンのヴォーカルの美しさにはまってしまいます。
そう、もの悲しさ、重苦しさ、耽美性こそが、ゴシック・メタルの本領です。従って、これから女性ヴォーカルのゴシック・メタルを聴こうと思っている人には、是非とも聴いて欲しいと思います。

また、その前作のヴェルヴェット・ダークネス・ゼイ・フィアも、女性ヴォーカルと男性デス・ヴォーカルの美女と野獣ゴシックの教科書といえる内容ですので、必聴といえます。

最後に、ラストアルバムのフォーエヴァー・イズ・ザ・ワールドも傑作です。2000年のミュージクでより実験的でエレクトロニカな要素の音楽性にシフトしましたが、2006年のストームから旧来のゴシックメタルの要素も復活させ、フォーエヴァー・イズ・ザ・ワールドは実験的な要素と旧来のゴシックメタルの要素がバランス良く融合され、まさに、ラストアルバムにふさわしい内容といえましょう。
このアルバム作成後、シアター・オブ・トラジディで出来ることはすべてやりきった、もうこれ以上の作品は作れない、と思い解散に踏み切ったのでしょう。

②音楽的な変遷

音楽的な変遷をまとめますと、セカンドのヴェルヴェット・ダークネス・ゼイ・フィアまでが、女性ヴォーカルと男性デス・ヴォーカルの所謂美女と野獣ゴシック・メタルです。

サードのアイギスで、ヘビーなギターリフと男性デス・ボーカルがなくなり、より耽美的でもの悲しい雰囲気となりました。

ミュージクで実験的でエレクトロニカ、インダストリアル・ロックの多分に含んだ音楽性に大幅にシフトしましたが、2006年のストームより上記の実験性を保持しつつ、旧来のゴシックメタルの要素も復活させています。

③シアター・オブ・トラジディが後世に与えた影響

ゴシックメタルの創始者はイギリスのパラダイス・ロストと言われるが、ゴシックメタルに女性ヴォーカルを取り入れ、それを確立したのがシアター・オブ・トラジディです。
結果的に北欧ゴシックメタルの元祖になり、後続のトリスタニア、シレニアなどにも多大な影響を与えました。
シアター・オブ・トラジディなくして、現在のフィメール・ゴシックの定着はありえないと言っても過言ではないでしょう。
解散した2010年はシーンにおいて、すでにフィメール・ゴシックは定着していました。
フィメール・ゴシックの確立と定着という大きな役割を果たし終えたように解散したような感じに見えました。

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フォーエヴァー・イズ・ザ・ワールド
私たちは解散しシーンから消え去るが、ゴシックメタルは永遠なり!というメッセージが込められているような気がします。(私の想像ですが)
本当に、彼らにはお疲れ様といってあげたいです。


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